東京都現代美術館でクリスチャン・マークレー展を観ました。
恥ずかしながら全く知らない人だったのですが、面白そうなので観てみたらやっぱり面白かったです。ジョン・ゾーンや大友良英、巻上公一らなんかともコラボしたりしているそうです。
映像と音楽の組み合わせやレコード(盤そのものやジャケット)、ほか漫画などコラージュ的な作品が多く、実際に観ないと伝わりづらいものばかりでした。"Record Players"(1984)ではタイトル通りレコードを扇ぐ、叩く、擦る、割る、踏むなどして色々な音を出していて楽しかったです。今やったら怒られそう。そういえばTalking Headsの1stも映っていました。
"Video Quartet"(2002)はなんかマークレーのなかでも有名なやつらしく、四つ横並びになった映像が流れていて、その四つそれぞれがいくつかの映画のシーンを切り繋げた映像(音付き)でありそれがバラバラだったり一瞬リンクした(ように感じた)りしていて見入ってしまいました。全く別の映像ではなく時折他の枠で流れてたのが別枠で流れたり、反復したり。
一番好きだったのは"Surround Sounds"(2014-2015)で、タイトルに反して無音なんですが真っ暗な部屋の四側面いっぱいを使ってアメコミの擬音をモチーフにしたようなビビッドな映像が流されていてわかりやすかったです。あそこでライブとかしたら楽しいだろうな。プロジェクター四つあればできるかも。
映像作品の方が私にはハマったようです。体感でわかるからかしら。
"Surround Sounds"(2014-2015)
Christian Marclay
ついでに(と言っては失礼ですね)ユージーンスタジオ展も観ました。平成生まれらしいです。すごい。
こちらはもっとわかりやすかったりロマンチックなものが多くてあまり自分で考える余地みたいなのものは少なかったぶん、個人的にはなるほど〜に留まった感もあったのですが、バえる写真がたくさん撮れました。両展ともにほとんど写真OKでした。最近はそうなんでしょうか。最後の映像作品"Our dreams|夢"(2021)はヘッドホンを着けて観るのですけども、音が良すぎてビビり、ヘッドホンを確認したらAKGのk240 mk2だったので今度ヘッドホン買う時これにしようと思います。
"海庭"(2021)
EUGENE STUDIO
設置の大変さを考えるとウヒーとなります。
同じチケットでMOTコレクションも観られるというのでサラッとだけ観たら、時間があったら行こうと思っていた森美術館のアナザーエナジー展でも展示されている三島喜美代の作品があり、得した気分に。
"Package 82-A"(1982)
三島喜美代
夜はLINE CUBE SHIBUYAこと渋谷公会堂でcali≠gariを観ました。
セットリストは
一つのメルヘン
裂け目の眼
腐った檸檬
まほらば憂愁
落花枝に帰らず破鏡再び照らさず
嗚呼劇的
虜ローラー
ニンフォマニアック
鐘鳴器
そして誰もいなくなった
ギムレットには早すぎる
マグロ
ニッポン金返せ音頭
ハイ!
ケセ
マッキーナ
淫美まるでカオスな
この雨に撃たれて
あい・らゔ・ゆー(青さんとゆかりさん)
100年の終わりかけ
四畳半漂流記
いつか花は咲くだろう
光と影-His Master's Voice-
でした。(Twitterより拝借&補完)
ステージには真ん中〜後方(つまり石井さんの立ち位置の後ろ)にゆるやかな坂が据えられており、そこに大きく15の文字。そのため、ステージ下手後方に眞屋さん、上手後方にyukarieさんというフォーメーション。私は一階後方下手でほぼ眞屋さんの正面みたいな感じでした。
カッチョイイSEから一つのメルヘンへの繋ぎが赤い照明と相まって素晴らしくいきなり鳥肌が立った上、石井さんの歌は終始絶好調と言っていいくらいで、ステップもいつもより多めに踏んでおります、くらいよく動いていたと思います。事前に会報を読んでいなかったらなんでそんなにMCするのかなって思ったろうなというくらいMCもしていました。眞屋さんを相当買っているらしく、ちょくちょくちょっかいを出していました。ヤンキー気質!
渋公は初めて来たので、会場のせいかPAのせいか位置のせいかわからないんですが音のバランスはあまり良くなく、ボーカル≧ドラム≧同期とホーン系>ギター&ベース、みたいな感じで聴こえ、ソロなんかもほとんど聴きとれなかったのが惜しかったです。一つのメルヘンのベースソロ、頑張ってコピーしたのにしんどい前半がタッピングだったのでうぉい!!と思いました。
しかしながら久しぶりに立って観るカリガリで楽しすぎたのと、座席的にそれなりに遠く、そもそも視覚は捨ててたのとで正直あんまり覚えてないです。
マグロやマッキーナ、歌ものでもあえてシンガロングがあるいつ花を組み込むあたり、憎いねえと思わせられます。早くまたワーッとなりたいもんです。マグロのフリなんてやったのいつぶりだろう。
鐘鳴器は音源だと正直なんかフワフワした曲だなくらいのイメージしかなかったんですけども、ライブで聴くと轟音だったので、なるほどそういうことね、と楽しみ方が分かって良かったです。なぜかBorisが頭をよぎる感じ。
ニッポン金返せ音頭も果たしてライブだとどうなるかと思ったら阿波踊りっぽい人、拳を上げる人などまちまちだったので、みんなで阿波踊りと表打ちで手拍子できるまではセットリストに入れて欲しいです。
アンコール頭のあい・らゔ・ゆーの弾き語りは
青さんの歌のうまさが際立っていてさすがの出来映え。私は青さんはソロを除けば真っ当にギターがうまいと思っているので、アコギが染みました。
割とべらんめえ口調の歌詞の中で、クライマックスで「優しいあなたへ」と歌い上げるのがたまらないんですよね。音源だとハモリもグッときます。
今回は秦野さんがラルクの方に行ってしまったのもあってかyukarieさんと二人での演奏でしたので、今度はバンドセットでも聴いてみたい。
ヒールでえっさほいさと走るyukarieさんのかわいさ…。
四畳半漂流記、Twitterでも目に見えて評価が高かったこともあって、みんな待ってました感があったように思います。絶対「もう一回!」ってライブでみんなで叫びたいですよね。そこからいつ花に繋がって、なるほどこの2曲は直接的には繋がってないけど歌詞は同じ方向を向いているなと気付きました。
そして光と影みたいな曲で締められるのはベテランの貫禄はもちろんのこと、もしかすると声出し等禁止の今だからこそかもしれませんね。
初めて観る眞屋さんのドラム、落下〜は眞屋さんの見せ場として組み込まれたのかなと思うくらいよい叩きっぷりでしたし、まほらば憂愁のアウトロのようなアプローチもスムーズにこなしていて、もっといい音響で聴けたらよりうまさがわかりそうです(私の位置からだとバスドラだけめちゃくちゃ大きかったので…)。
リズムは中西さんよりスクエアな印象で、3点のバランスや、大きく(もしくは小さく)鳴ってて欲しい音を狙った音量で鳴らす幅なんかは一回観た限りでは中西さんの方が好みでしたが、今回はかなり緊張してらしたのでその辺り解れるとまた印象は変わりそうです。青さんもこれから育てていく人材と言っていましたし。伸び代しかない!
終わった後にフォロワーさんとかに挨拶できたらな、と思いつつ、私はおじさんなので早々に退散。終わった後に新鮮な気持ちであそこが良かったよね、みたいな話をしたい。
青さんが言うには初夏の前にちょっとツアーができたら、みたいな企みをしているようなので、仙台あたりにも来てくれたら嬉しいです。あぁ楽しかった〜!!
イラストは雄次さんによるもの。お客さん同士で分け合ってて良かったです。久しぶりに長いブログを書いたせいで後からめちゃくちゃ加筆修正してしまいました。