Typhoon Love

Poetry is nine years old

パラダイムタクシー

土曜は東京へ。世田谷美術館カリガリのライブに行ってきました。

 

クレカで貯まっていたマイルを使って珍しく飛行機で行きましたが、出発時間的に到着が昼前になってしまうことで東京で回れる場所が限られてしまうことがわかり、一長一短だなと感じました。

世田谷美術館には倉俣史朗のデザイン展を観に行きました。大学の頃に知ってからなんだかんだ観るチャンスがなく、やっと観ることができて良かったです。

作品点数的にはそれほど多くないものの、写真や資料で知ったものを生で観られる充実感はやはり大きなものでしたし、物体を目の前にすることでそこに至るまでの過程……思いついて描いて固めて連絡を取って打ち合わせて予算を組んで試作を重ねて出来上がってお披露目して保管してそこかしこに運ばれて今回梱包して世田谷美術館に運送、設置して……なんてことも考えてしまいました。見るからに一筋縄では完成しなさそうだからこそかもしれません。ハウ・ハイ・ザ・ムーンは座ることができるコーナーもあったので座ってみましたが想像よりずっとしっかりしていました。実物で一番ビビるのは硝子の椅子だと思います。

f:id:kishioni:20240122172820j:image

f:id:kishioni:20240122172855j:image
f:id:kishioni:20240122172851j:image
f:id:kishioni:20240122172858j:image

 

 

そのあとは野音へ直行。

日比谷野外大音楽堂が老朽化のため取り壊されるということでその前にやっちまおうというライブです。冬もなんのその。

Twitter(現X)から拝借したセトリ(に補足修正を加えたもの)は


1. 淫美まるでカオスな
2. マッキーナ
3. -踏-
4. ケセ
5. 赤色矮星
6. 隠されたもの
7. 汚れた夜
8. 狂う鐫る芥
9. 冬の日-うたごえ喫茶篇-
10.春の日
11. 夏の日
12.一つのメルヘン
13. 禁断の高鳴り
14. ハイカラ・殺伐・ハイソ・絶賛
15. 燃えろよ燃えろ
En1.
16. 銀河鉄道の夜
17.廃線された未来駅にて
En2.
18. グッド・バイ
19. 青春狂騒曲
20. ブルーフィルム
21. エロトピア

 

で、かなり豪華というか、えっいいんですかこんなに、みたいなセトリでした。

雨は物販時にパラパラ、その後止んだものの開演前と本編後にまたパラパラと、くらいで済んだのである意味ちょうどよかったかもしれません。みんな着込んでるせいで隣の人と近い。長椅子の真ん中あたりだと狭く感じます。

流れとしては淫美のイントロをリピートしたものをSEとして入場、ど頭から赤色矮星までのアッパーさで身体を温めたらあとは16ツアーの流れを残しつつええ曲を野音に手向ける、といった趣きでしょうか。

ササブチ氏のサポートを観るのは初めてで、出音が綺麗というか打点がはっきりしていました(アタックが強いという意味ではなく)し、多分生音でも音デカそうだなというドラムで、フレーズ的にも少し色を出している部分もあってさすがでした。大家さんも観るのは13ツアーの野音ぶり?で今回もいい仕事。特に印象深いのは汚れた夜のティンパニーでしょうか。ジュリ扇捌きもプリティで思わず笑顔に。

メンバーは皆さん寒い中ながらも調子良かったように見えました。

隠されたものも生で初めて聴けて、サンバっぽいノリ方を模索するのも楽しかったです。ぱっぱっぱっぱらっぱっぱぱっぱ、をyukarieさんで聴きたかったなあ。冬の日はサブステージ(こたつ有り)での演奏で、アコースティックアレンジで歌メロも歌番組のキムタクばりに大幅に譜割りが変わっていて、おそらくこれがうたごえ喫茶篇なんだろうなと思いながら聴いていました。普通バージョンもいつか聴きたいですね。

私の位置(上手やや前側)からはメンバーの奥の客席でお母さんに抱っこされるお子さんの姿が見えてあたたかな気持ちに。

そこから一つのメルヘンまでは今回のハイライトのひとつで、どの曲もデリケートながらキッチリ決めていて感動しましたし、16ツアーで観た時もですが一つのメルヘンをクオリティのムラなくできることに本当に驚きます。

個人的に印象に残っているのはハイカラ・殺伐・ハイソ・絶賛(ニュウver)で、何がそうさせていたのかわからないんですけどこれまで観たハイカラのなかで一番良かったです。なんとなくバンドとお客さんのテンションが綺麗にハマったというか。

ただ全体的に寒いからか着込んでいるからか外だからなのかわからないんですがこの日はなんとなく客席側の曲中でのコール(Oiコールとか青春狂騒曲の光が今射し込む!とか)が小さかった気がしていて、コロナ以前の感じにはやっぱり戻らないのかな、という考えも少し浮かびました。みんな(私も)気を遣ってしまっているのだと思います。

2回目のアンコールはブルーフィルムのAメロまでいったのに仕切り直したりする楽しいハプニングもあり。しきりにイヤモニを気にしてましたし、その前の青春狂騒曲も後半なんとなく本意気で行ききれてなかった印象があったのでもしかするとそのあたりからトラブってたのかもしれません。

しかしながらそれによって会場が冷めることはなく逆にアガったというか、銀河鉄道の夜から続いていたエモい〜切ない空気がほぐれたというか、曲を楽しむモードになっていたのがライブを楽しむモードにスイッチしたように思えたのでした。狙ってやってたらスゴい。

クソバカで終わらないのは久しぶりで、そのぶんスカッとした!という感覚はなかったんですけども今回はこれで良しという余韻があります。

f:id:kishioni:20240122173103j:image

 

終演後は最近挨拶できていなかったフォロワーさんと話をしたり、ここ最近定番になった同じ県民のフォロワーさんといやぁ良かったっすねぇ…みたいなしみじみした会話をしたりできました。これまでバスやら新幹線やらでなんとなく眺めていてもガリストを見かけることはなかったので、知る限り山形にはガリストは2人しかいないことになります。マジか?

 

17ツアーも発表されまして、新潟仙台ファイナルあたりには行きたいなあと思っています。まだ曲ができてないのにアルバム発売、ツアー発表、しかも去年アルバム出たばかり、というのはなんだか性急な印象もあり、スマートでない想像をするならばもしかするとあっちゃんのことがあったからなのかな、なんて頭を過ぎったりしました。やれるうちに精一杯やろう、というか。私も予算の範囲内で食らいついて行きまっせ、と思っています。自分の活動も頑張ります。