Typhoon Love

Poetry is nine years old

恵比寿リキッドルームで柴田聡子のライブを観ました。アルバムツアーの初日。生で観るのははじめて!

私の柴田聡子歴は浅く、前作から聴き始めつつ昔の曲も聴き直しつつという感じ。しかしながら最新作でブラックミュージックのエッセンスが濃いめだったりするのを喜ばしく思ったりとどちらかといえばシンガーソングライター然とした時代よりもここ数年のバンド感だったり作り込みの精度が上がった作品に惹かれているタイプです。

 

セトリは外部サイトに上がっていました。

https://www.livefans.jp/events_setlist/1625205

最新作+前作、それに定番&人気曲を加えてという盤石のセトリ。というわけで私にとってはもうウハウハな内容でした。

整番が30番台で、リキッドルームは初めてながらこれはなかなかいいのではないかと思っていたら開場後の点呼に現れない人が多く、まさかの最前、岡田拓郎氏の真ん前に位置取れました。

一曲目のMovie Lightは初っ端から岡田氏がスマホをPUに当ててイントロのストリングスorノイズかを発音しているようでした。そこから表情は緊張しているもののなんの力みも感じさせない美しい歌が入り、スライドギターが入ったところでグッと来すぎて涙が溢れました。なんていい曲なんだ……

 

アルバム順で進行していく(うつむきから白い椅子への繋ぎとグルーヴ!)なかで旅行が始まっておっと思ったらそのまま前作の曲が組み込まれて期待が膨らみ(それは応えられる)、そこから大好きなどこへも行かないで、涙、といいメロがありーの、一度バンドメンバーはハケて弾き語り2曲。

これがとても良くて、全体の流れを壊さずにいいアクセントになっていました。ギターも歌もうまい!本当に気持ちよさそうに歌うなあと見惚れました。

 

メンバーが戻ってきて少しレッチリの話とうろ覚えBy the wayの口ずさみを挟んで再び新譜から。Kizaki Lakeは音源とはアルペジオがちょっと違うように聴こえました。Side Stepはもう少しフロアに余裕があったらみんなで踊りたかったです。

そしてやってくれたら最高だなと思っていたぼちぼち銀河ではミラーボールが回り、私の好きな「凪いだ海に浮かぶラッコたち〜」の部分でまた涙。生でも壮大でした。

 

ワンコロメーター〜後悔〜結婚しましたの流れはここまでやってくれるんですかみたいな気持ちでお客さん大盛り上がり、演者も大盛り上がりでした。なんて幸せな空間だ!

そこからグッと雰囲気を戻して最後はYour Favorite Thingsでシメ。アウトロ前で柴田さんはハケて、バンドメンバーでバシッと終わらせてアンコールなし。アンコールがあっても蛇足になりそうなほど美しい終わり方でした。

ここ最近で観た中で一番良かったライブかもしれません。

 

特に目の前で観ることができた岡田氏のプレイのダイナミクスアーティキュレーションのコントロールは大変感動しました。ワーミー遣いもしっかり捉えられましたがワーミー持ってないからなんとなくしかわからなかったのが悔しい……聴いてる感覚で言うとちょっとワウっぽい使い方をしているように感じました。

あとは機材は見えなかったんですが時折ぐりぐりノイズを出してたのもカッチョ良かったです。

 

 

私は拙いながらも演奏する側でもあるので、そういった意味でも作品を作って聴いてもらい、ライブをして観てもらうことについての一つの見本みたいなものを観た気がします。楽しくいい演奏でいい曲をやり、お客はそれをうれしく受け取る、みたいな。

 

物販はTシャツとバンダナくらいでいいかなと思ったら音源等も陳列してあったので、メルカリで買おうか悩んでいたぼちぼち銀河のアナログと詩集を購入。ドリンク代の関係で出すお札を都合してもらって恐縮でした。物販のお姉さんの朗らかさ。

 

手持ちの眼鏡の中で一番いい眼鏡をかけ、たまたま持っていた白いリーボックを履いて行った甲斐があった日でした。いやあ良かった。

追加公演も勢いで申し込んでしまいました。行かないと後悔しそうなので。