Typhoon Love

Poetry is nine years old

おいしさ通り

木曜日、仕事から帰った後にwoopie groupieのライブを観に行きました。ベス主催ツーマンのゲスト。本来7月とかにやる予定だったのが延期になったもの。

 

少し前に出たCDを発売当初HMVだったかタワレコだったかで買い、車に取り込んでいたのをたまたま今年の初夏に聴いて、あっライブ観たいな、と思ったので観に行こうと思い立ったわけです。平日の遅い時間で助かる。リーズナブルだったのも助かりました。

 

私が大学生の頃から活動し続けていますが観るのは本当に久しぶりで、大学の後輩にあたるメンバーのふたりは直接なにかしてあげた記憶は全くないのになぜかよい先輩みたいに扱ってくれて恐縮の極みです。ありがとう。

 

昔から持っている変わらない良さを崩さないまま、研ぎ澄まされた技術と情感でそれらをブーストさせていてなんだか泣けてしまうところでした。素直に感動。バンドを続けるというのもやはり並大抵なことではないし。

 

聴きたかった曲のうち、ひとつ聴けなかった曲があったのでまた行く理由ができてよかったです。

 

 

土曜はthe hatch目当てで福島へ。Rebel One Excalibur主催で、THE NOUPと合わせてのスリーマン。

 

the hatchの新しいアルバム「shape of raw to come」がとても良かったので土曜なら福島でも行って帰って来れるやん、とのんびりドライブしながら向かいました。

ROEはずいぶん前に米沢あたりで観た覚えがあるものの久しぶりで、それでも昔観た時よりももっと良さが分かるというか、ピーマンを美味しく感じるみたいな感覚でカッコよかったです。MCで仰っていた「友達と感想を言い合うのもいいし、もちろん一人で持ち帰って家で反芻するのもいい」的な部分が、後者であることが比較的多い私にはとても嬉しかったです。

 

the hatchはセッティングからすでにボーカルの方が音場を司っているんだなという動きで、前半は既発から、後半は新譜からという流れ。

音源で聴くよりも激しい印象がある一方で、全体を通して美しい肉食獣みたいなしなやかさを帯びており、心を打つ瞬間が何度もありました。

見た目がバラバラなのも良かったです。retina SSも聴きたかった…

 

THE NOUPは全く存じ上げなかったので恐る恐る観始めたものの、恐ろしく硬質な反復に身を任せるのみだな、と早々に悟って踊っていました。こういうのも昔なら楽しめなかったかもしれません。お酒を飲めなくても楽しい。

 

物販でthe hatchのベースの方と少しだけお話しさせていただき、バンドやってらっしゃるんですかと聞かれたのでやってますがヴィジュアル系なんですと言ったらビックリなさってました。すさまじいライブを観た後だったのでどこか気の引ける気持ちもありましたが隠さずに言えた自分を褒めたい。もっと誇りを持てるように頑張ろう。

 

そんなヴィジュアル系バンドことsilk duzz  factoryに加入して1年が経ちました。

といっても音源は出したもののライブは2回くらい、配信も3回くらいやっただけなので(キャンプも3回くらいやった)活動としてはもう一声といったところ。

続けて良いライブを観たせいでもっと上手くなりたい欲も復活してきましたし、新曲も今みんなで一生懸命作っていますので、そろそろライブが増えたら尚良いなという気持ちです。

ヴィジュアル系の音楽的メインストリームとはやや離れているのとバンド間のつながりみたいなものが希薄なため、なかなかイベントに誘ってもらえたりすることがなくどうすればいいかなあと考えています。でもライブしたいから誰かと仲良くする、というのも慮外かつ下品だなと思いますし、音楽性を合わせにいくというのも本末転倒の極みですから、悩みは尽きません。

 

この数日感銘を受けたバンドはどれも己の中から出てくるものを身体-楽器を経由して音にする行為がごく自然にできており、そういう面で自分を顧みると、どこか、決められたタイミングで決められた音を出すゲーム(決めた、ではなく決められた)に終始してはいないか?という気持ちになり、いかんなあと反省しています。

一方で自分の気持ちを表現することが苦手であること、表現したい衝動が希薄であることは自覚しているので、そこの折り合いみたいなものを見つけつつ、そろそろ技術的な天井を破っていかなければなあと感じました。ずいぶん前から成長していないので。道は長くマイペースは崩さず。