Typhoon Love

Poetry is nine years old

胸に咲く白い

BUCK-TICKのあっちゃんの訃報から2週間ほど経ちました。

報せから数日して1600字ほどのシリアスな文章を書いたものの、X(旧Twitter)のタイムラインを見ているとなんだか自分の文章が身の丈に合っていないような気がしてしまいなかなか更新できず、結局消してこうして新たな文章を書いています。

 

身の丈に合った言葉、というのは個人的にここ数年けっこう意識していることで、愛や死などの重いテーマの取り扱いからちょっとした単語のチョイスの部分でも、自分を含めた扱う人物像との間に齟齬があると途端に意味が曇ってしまう気がしてしまいます。

もちろんその人物に対する私の理解度にも拠る(本当は合致しているけど私が穿ったり軽んじて評価していることがじゅうぶんある)ので私の中での意識の話に過ぎないのですが、ここ2週間BUCK-TICKばかり聴いていて、あっちゃんはそういう意味での違和感が全くないな、というふうに思ったのでした。

Xにも書きましたが、発信のツールが増えたり手軽になることでプライベートとオンステージの垣根が低いことがふつうのことになってきた(私もそうと言えます)世の中で、神性と言ってもいいキャラクターを保持しつづけたことのかけがえなさというか。

愛と死、闇と光、私とあなた、みたいな言葉をこれほど歌うべくして歌うことができる人間が今後現れる想像ができません。

 

一方で努力の人というイメージもあって、それに誌面やステージでのチャーミングさが加わることで一種の親しみやすさにも繋がりながらも、上記の側面と矛盾せず奇跡的に両立していたこともまた稀なことだと思います。

 

少し経って日常を送るなかで悲しみも落ち着くだろうと思っていたのですが、ふとしたきっかけでこみ上げるものがありますし、私とは比べ物にならないほどの悲しみで依然落ち着くことのない方もいらっしゃると思います。

不安定がゆえに攻撃的になってしまう方も見受けられるようになってきて(ファンの数が多いからそういう人もいるでしょう)なんとも言えないやりきれなさみたいなものも湧きますけども、皆がまた素晴らしい音楽と言葉に支えられるときがくればいいなと思います。

私も、これまでそうしてもらったように、これからも再生ボタンを押して何度でも寄り添ってもらうつもりです。再び生きると書いて再生とはよく言ったもんだ。

そして矮小ながらも系譜の端を担うものとして、少しでもその誠実な表現に近づけるよう邁進したいと思います。

 

やっぱり長くなっちゃったのでここまで。

BUCK-TICK最高!!あっちゃん大好き!!!